2019/8/21

北海道犬の翔。

先日、10日ほどお預かりしていた北海道犬の翔君が帰って行きました。
翔は、男の子なのですがいつも翔ちゃんと呼んでいます。
変わりなく訓練を覚えていて、安定した性格で静かに帰って行きました(笑)翔は、家に迎えられてからわずか3日で訓練に出されました。
それ位、飼い主さんは危機感を感じられたのですが、その判断が項を成し後にとても飼い易い北海道犬に成長しました。通常、訓練は生後5~6ヶ月位からお預かりして、始めますが日本犬は生後3ヶ月位から始めています。
それは、どうしても日本犬は服従心が薄いのと我が強く出やすい所があり子犬の頃でないと、中々訓練を聞き入れにくいからです。
翔も、訓練を入れていなければ噛む子に育った可能性は十分にありましたが、飼い主さんの危機感のお陰で平和に家族のみならずお友達の小さな子達にも愛嬌を振りまいているそうです。
時々飼い主さんの中でちょっと齧っただけ、とか歯が当たっただけなどと言われ、気に入らないことをしたからそうなったというような事を仰ることがあり、そうして普通にお散歩中に寄ってきた方に近づけたりされるようですが、齧るとか歯が当たるという言い回しは、少し違うと思っています。
犬達の心の中では、もう唸ったり鼻に皺を寄せたりした時点で次には噛むという行動が繋がっています。
たまたま、噛むという所まで行かなかっただけだと思います。
それなのに、歯が当たったとか齧るという言い回しは非常に危険です。
それは、もう噛んでいると同じだと思います。大怪我にならなかっただけなのです。
それに加えて、ちょっと血が出ただけと仰る事もあります。
本当に危険です。近寄ってくる方に無防備に触らせてはいけません。
飼い主さんに対してそういう態度を取ったことがあるという事は、他人にもすると言うことです。
それは、むやみに危険と言っているわけではなく、一度でも噛む経験をしてしまうと、簡単に噛むようになっていくからです。最後に、可哀想な目に合うのは犬達になってしまいますから、しっかりと訓練を入れたという現実がない限りは、むやみに過信しては犬達がかえって可哀想です。
飼われている犬種がどういう気質を持っているのか、認識を持たれて欲しいと願います。そして、犬達は人間とは違うということを理解してあげて、犬達の文化を尊重して、擬人化はしないで欲しいなぁと思います。
翔ちゃんは、飼い主さんがこれらの全てを理解され、注意深く育てられたので本当に、遠回りする事もなく順調に訓練を覚えて噛むことも無く小さい子供達が多いご家庭でも、上手くとけ込み微笑ましいくらいに家族の一員として生活しています。勿論、家族の一員と言っても擬人化されている訳ではなく、犬として尊重してもらっています。
お姉ちゃんが馬乗りになって、遊んでいても怒らないそうです(笑)
穏やかな、翔ちゃん。
いつまでも、幸せにね☆