2017/3/14

細~いハル君。

 
しつけ教室に通って来てくれている、イタリアン、グレイハウンドの男の子ハル君。最近、お家の中でマーキングをするようになりしつけ教室に通い始められました。お話をお伺いしているとやはり、違う意味での自信が付き始めているのだろうなぁと思い飼い主さんと一緒に訓練を始めました。1回目のレッスンではやはり、最初のハルの人懐っこい印象よりかなりボスとしての自信が付いていたようで結構な反抗を飼い主さんにしましたが、叱るタイミングと方法と度合いをお伝えしながら進めて行くと、月齢も若かったので素直に折れて(笑)行き、飼い主さん自身も驚いて帰って行かれました。その後、レッスンに通って下さっていますが最初の態度がウソのようでまだ、少しの反抗はあるものの随分、穏やかになりました。マーキングも殆どしなくなり色々な事が改善され魔法のようだと仰っていました。もう、飼いきれないのではないかとさえ思われていたそうです。愛犬と対峙し大変な思いをしても、深い愛情で接していらっしゃる飼い主さん達を見るたびに、感動します(笑)俗にいう問題行動などを改善しようとする場合、行動学と言うものもあり、私も訓練一辺倒ではなく多角的な方面から冷静に見る事も飼い主さんと犬達の為に必要だとは思っておりますし勉強もしますが、でも本当は私が思うのはただ一つ何かの刑事ドラマではありませんが〝事件は現場で起こっているんだ”というのと同じで、飼い主さんや訓練士は真剣で必死で、泥臭いのだ!と思います。犬達と対峙し綺麗ごとではなく、愛情があるからゆえに真剣に犬達と向き合う、その中で歯向かって来たら、家族なのに何でなのだ!ともう、汗水たらして叱りますし、思いが通じたら褒めますし真剣勝負です。精神疾患がある場合は全く別の方向になりますがそれ以外は、人間の価値観で可愛がるだけではなく、縦社会で物事を判断するという犬の文化を尊重し適切な接し方をしなければ犬達も不憫だと思います。訓練士も飼い主さん達も、汗水たらしながら決して格好良いことなんてなく、泥臭いしつけや訓練をしてそうして皆、本当の家族になっています。適切な賞罰のある訓練を受けている子達は、訓練が大好きで飼い主さんからの指示を受けるのも大好きです。これは、現場で私達訓練士が見てきた本当の姿です。海外で、褒めるだけの訓練方法を見たこともありますが、犬達は飼い主さんの目を見る事も少なく、コミュニケーションも薄く、何だか何をしているのか全く分からない感じで犬と人との一体感などは感じられませんでした。それぞれの方法があると思いますが、やっぱり私は犬達の目線に下がり、真剣に対峙し泥臭くトレーニング(ちょっとおしゃれな表現ですね(笑))しなければ本当の家族にはなれないのではないかと思います。褒めて叱って本当の愛情で接する事で今までもしつけ教室にいらっしゃった多くの飼い主さんが問題を軽減していかれたのを見ています。机の上の勉強じゃ、犬達とは付き合えないよ!って思います。それでも、知っているのと知らないのとでは雲泥の差がありますので、飼い主さんの為に多角的な勉強は続けていこうと思っています。随分話が長くなってしまいましたが、とにかく良い子になってきて良かったねハル!(笑)